緒永廣康 「ソメチメス」(sometimes)7

7.日記(1974年1月10日)

                             ソッピーズ・キャメル

 寂しい正月は終わった。夢を乗せて走った去年の日々を、最後まで信じていた愛を、

忘れる事は出来ないだろうが、この切ない想いよりなお、明日は哀しみを忍ばせながら

僕を染め変えて行く。

 「今」という時だけが静かな心を保ち続ける。過去にも未来にも属さないこの一時

に、僕は悲しみと不安を見つめることが出来る。どれだけ長い道程を歩いたろう。

毎日が思い出だけを辿る日々に費やされる事も、そして再びここにいる事さえ・・・。

周囲の移り変わりに取り残されたという訳でもないこの心が、切り裂かれていくその

事実に、一度は苦しみそして黙認する。何故、迷いは続くのだろう。その度に「これで

いいんだ」と繰り返しながら。

 時が経てば求める回答の多くは明確になるだろう。だが、それが何になると言うの

だ。すべては終わったのだ。このうえ僕は何を書こうとしているのか。君の心も捕ら

えることが出来なかった言葉をもって。

 

<同級生の感想>

1.よく意味がわからなかった。あまり面白くない。 K子

2.失恋のこと? 君はロマンチストですね。 ペチャ松

3.あまりにも文がきれいに書かれている。しかし・・・ 腹山

4.苦しみは時間と共に過ぎ去って行きます。 O部

5.とっても美しい文章。でも私にはよく理解できなかった。 サチコ

6.多少感動しました。字がきれいですね。 J子

7.字がきれいだし、美しい文章ですね。だけどもっと明るくなっテ。淋しくなるよ。

  T.M保

8.そんなに迷っているなら、おまわりさんに聞きなさい。 A.J

9.そんなに迷っているなら、私がなぐさめてあげるわ? N.

10.私の心を捕らえられなかったばかりに、こんなバカみたいな日記つけて。私が悪

  かったわ、さあおいで坊や!! M尾

11.キミはホモですね。 Wマン

12.ほんとは寂しくないくせして。 センヌキ

13.私、また、あなたを好きになりそうだわ。 ダンディー

14.マリファナによって、あなたの世界は広げられる。 アガタ

15.書いた人がわかります。 M田<終>

 

     *     *     *     *     *     *

 

 前回同様、現国の授業で書かされて、回覧。全然やる気が出なかったのを覚えてい

る。当時は音楽ベッタリの生活をしていたので、別段不幸でも何でもなかったはずだ

が、困った時の失恋ネタと言うべき雑文。2017年3月